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NHK「100分 de 名著」神谷美恵子『生きがいについて』第2回 無名なものたちに照らされて

生きがいについて (神谷美恵子コレクション)

生きがいについて (神谷美恵子コレクション)

ハンセン病療養施設「長島愛生園」に精神科医として調査に入った神谷美恵子。 しかし患者たちは決して心を開いてくれなかった。 「奥深い問題を探求する上で意味あるものは、むしろそうした機械的調査のあらい網の目からは洩れてしまう」。 そう宣言し、神谷美恵子はこれまで使ってきた学術的方法を放棄する。 その上で、神谷はハンセン病患者たちの只中に入っていき、本当の意味で言葉を交じり合わせていこうとした。 その結果、むしろ患者たちから照らし出されるように「生きがいの深い意味」を知らされていくのだ。 第二回は、神谷美恵子の半生を辿り、彼女が突き当たった壁や困難の意味を考えながら、本当の意味で人間に寄り添っていくとはどういうことか、また、無名な人たちに照らし出される「生きがいの深い意味」を明らかにしていく。 名著76 「生きがいについて」:100分 de 名著

  • 「生きがいの深い意味」に迫る

神谷は精神科医となり,1957年,43歳から7年間,長島愛生園で働く.自宅から片道5時間かけて通っていた.(神谷は41歳でガンに侵されている)

神谷の当初の目的は精神医学の調査だった.
患者からのアンケートには,
毎日 時を無駄に過ごしている,たいくつだ,という返答ばかり.
しかし,中には志樹逸馬のように生きる喜びをあらわす患者もいた.

志樹逸馬詩集 (1960年)

志樹逸馬詩集 (1960年)

同じ状況でも2通りの人間がいる.それはなぜか?
神谷は,研究ではなく,患者と人間対人間として向き合うようになる.

人間がいきいきと生きて行くために,生きがいほど必要なものはない,という事実である.それゆえに人間から生きがいをうばうほど残酷なことはなく,人間に生きがいをあたえるほど大きな愛はない.

  • 生きがいがあるから人は生きている

なぜ私たちでなくてあなたが? (うつわの歌 新版 「癩者に」より抜粋)

うつわの歌【新版】

うつわの歌【新版】

誰を自分の隣人として考えることができるのか?
出会った人,目にした人はあなたの何者かではないのか?