NHK Eテレ「世界の哲学者に人生相談」[終]「マニュアル依存な自分。想定外に対応できない」
「マニュアルがないと不安になる」(32歳 男性)1
フランスの哲学者 レヴィ=ストロース(1908-2009)
当時は機械化が進み大量消費の時代.
ものが溢れ人々は便利な生活を謳歌していた.
しかし,レヴィ=ストロースは違和感を感じる.
レヴィ=ストロースは25歳のときに西洋文化から逃れるようにブラジルの奥地に向かった.
そこでレヴィ=ストロースは彼の哲学の根幹となる原住民の暮らしと出会い研究を始める.
そこでは知恵と工夫が溢れていた.
1962年,レヴィ=ストロースは『野生の思考』を著し,先住民から学んだ哲学をまとめる.
この考えは西洋社会に大きな衝撃を与え,大ベストセラーになった.
そこからのお考え.
"あり合わせの知"こそ 最強の知性である とレヴィ=ストロースは述べる.
ブリコラージュ
語源は「ごまかす」「つくろう」を意味する「ブリコレ」
あり合わせのモノを使って必要なモノを作ること
レヴィ=ストロースは概念ではなく 記号を使え とも述べる.
概念ではなく記号でみれば,最強の知性である"あり合わせの知"につながる.
思考実験はヒラリー・パトナム(1926-2016)の「水槽の中の脳」から"現実"を考えます.
ゲストの悩みは水道橋さん
「自分の名前に縛られる」
誰もが自分につけられたレッテルを意識してしまうもの.
日本の哲学者 社会における個人のあり方について研究し,文化や芸能にも芸能にも造詣が深い和辻哲郎(1889-1960)
和辻は,
己れ自身のペルソナ(仮面)において行動するのは彼が己の なすべきことをなすのであると言う.
名前に合わせて生きていくのもひとつの道ではないか,と説いた.
スイスの哲学者 「近代言語学の父」と呼ばれ,名前の正体を解き明かしたソシュール(1857-1913)
ソシュールは,
言葉の音と内容の結び付きは恣意的であると述べる.