ウェアラブルガジェットのデザインについて ( UP by Jawbone と Fitbit One に関して )
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2つの活動量計と呼ばれるウェアラブルガジェットのデザインについて書く。僕は Fitbit One を愛用している。因みに、デザインを仕事にしています。
外観のデザインは UP by Jawbone が優れていると思う。Jawbone社は昔、自社の製品をスティーブ・ジョブズに見せた際にデザインが酷いと言われた事をきっかけに、デザインに注力している。この UP は、イヴ・ベアールという優れたデザイナーによる製品だ。一方の Fitbit One の外観のデザインは UP の様な魅力を感じられない。
この2つのデザインの差は、他人の目に触れるか否かだ。リストバンドである UP を身につけることは、他人の目を意識せざるを得ない。しかし、 Fitbit One はポケットの中に入れたりベルトに引っ掛けてライフログを計測出来る製品なので、他人の目を意識せずに使用可能だ。スーツに UP は社会性が気になるが、スーツのポケットに Fitbit One なら誰にも気付かれないのだ。 元々、UP と Fitbit One の設計思想が違うのである。むしろ、 Fitbit One は、「社会性を意識せずに使用する」方法をデザインしたわけで、 UP の「ファッション性」のデザインと差異がある。
両者のデザインの他の差異に、液晶表示の有無、Bluetoothの有無がある。液晶、Bluetoothが有の Fitbit One を使っている僕からすると、無の UP を使った際に何処でストレスを感じるか想像がつく。
例えば、現在の状況把握だ。1歩ずつカウントされ、数字が増えていく様子がボタンを1回押すことで見える Fitbit One は健康維持のモチベーションに繋がる。液晶が無い UP は、本体のプラグをスマートフォンに繋いで同期しないと現在の状況を把握出来ない。この同期が、Bluetoothの有無によるストレスに繋がる。Fitbit One の経験だが、同期が面倒になるのである。購入当初は楽しくて一日に何度も同期させるのだが、一ヶ月も経つと、Bluetooth通信の同期さえも面倒になる僕は、プラグを挿して同期する UP を使える自信がない。この使い方の差異も、設計段階でのデザインなのだ。
とりあえず、簡単に思いつく差異はここまでにする。
まとめると、製品の思想や使い方が決定したモノを、良質のデザインで包んだように見える UP と、製品の思想や使い方からデザインされたように見える Fitbit One なのだ。
(勿論、2つの企業との利害関係はない。そして、 UP は買うつもりだ。ムードの記憶や分析エンジン等、UP に出来て、 Fitbit One に出来ない事もある。そしてなによりイヴ・ベアールのデザインが個人的に UP を欲しい1番の理由である。結局、両方使えば穴を埋めることが出来るのだ)
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