『夢の島』を読んで『境界の現象学』を再読
この記事は,本のAdvent Calendar 2016 の22日目です.
22日現在,埋まっていないので興味関心がある方はご参加下さい.
境界の現象学: 始原の海から流体の存在論へ (筑摩選書) で日野啓三に興味を持ち,
昨日,夢の島 (講談社文芸文庫) を読了したわけだが
今日は,それを踏まえて
- 作者: 河野哲也
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/07/14
- メディア: 単行本
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の第六章を読み直した.
無意味,無価値,絶対的なものがより具体的に考えられた.
東京の夢の島は,本来の自然であるウィルダネスの海に,都市から出たゴミを廃棄し,人間がテリトリーを作り,ドメスティックな場所にする.
その場所が都会に進化し,次に都市に進化することでウィルダネスに回帰する.
僕も日野が望んでいたように,無価値な存在,無意味な存在になりたいが,廃物のような存在になることは果たして,本当に良いことなのか?