設計によるセレンディピティ

"The most powerful force in the universe is compound interest."

NHK 新世紀エヴァンゲリオン 第九話「瞬間、心、重ねて」再鑑賞

ケンスケが「猫も百下もアスカ,アスカか」と言うカットの女性徒の顔が現実的.
きっと,かわいい同性の生徒が転校してきて,学内の話題になったらこういう顔をするだろう.
中学生位の女の子は,自分が世界の中心であると考えている子も少なくないからだ.

ドイツ語の本を読むレイに対して,アスカはどう思ったのだろうか?
日本人からすれば,ドイツ語の本を読む中学二年生はまれだが,
エヴァパイロットは優秀と認識しているアスカであれば,何も思わないものか?

エヴァパイロットって変わり者が選ばれるんちゃうか」は,次にパイロットに選ばれるトウジのフラグ

加持「悲しい恋をしているからな」
「悲しい恋」はリツコのゲンドウに対する恋であり,だんだんとリツコの恋愛が描かれ始める.

九話のタイトルが出るシーンが,音楽とのタイミングで気持ち良い

もうNERVは使徒をあまり恐れていない様に感じる.異常事態も頻発すると日常化する.

シンジ「[アスカは]あとから来たくせにしきるなよな」アスカに対し,男子らしく振る舞っている.

加持からもらった戦略アイデアを喜ぶミサトの顔と,それを見るリツコの顔

マンションに帰り「ただいまー」と明るく言うシンジが,ここでの生活に慣れたフツウの14歳に見え,彼の運命を思うと,逆に切なくなる.

なぜ日本人は危機感が足りないのか? よく鍵のない部屋で暮らせるのね,と問うアスカに対し, 「日本人の心情は察しと思いやりだからよ」と諭すミサト
流石,ミサト.日本人を客観的に視ている.

アスカ「『男女七歳にして席を同じゅうせず』ってね!」 kotobank.jp 中国古代の礼を知っているアスカ.アスカにとっては無意識で,ミサトに知識を披露しているのかもしれない.

責任はアスカにある,とアスカのプライドを刺激するミサト
アスカを泣かせた責任は,シンジにあるという委員長はませている.

加持の「責任をとるのが責任者」にもあるように,第九話は〈責任〉がキーワードかもしれない.

「なにも言わないで」と言うアスカは大人に見えるが,
「傷つけられたプライドは10倍にして返す」と思考するあたりが,後の精神崩壊を予見させる.

「今夜二人っきりってわけね」と言う,アスカの笑顔の理由はなぜか?
そして,タンクトップに書かれた平常心が意味深のシンジ.

アスカの言う,ジェリコの壁 エリコの壁 - Wikipedia

『男女七歳にして席を同じゅうせず』の時とは違い,シンジに知識を披露しているとは思いにくい.
純粋に,ココには壁がある!! と強く言いたかったのだろう.
しかし,アスカ自ら「ジェリコの壁」を壊す.アスカにとって,シンジとの壁は,それほど堅固ではなかった.

寝ていても,泣いてママと呟かれては,キスできない.
日本の子供よりも大人のようでも,中身は子供のアスカが表現されている回だ.

アスカへのキスを我慢するシンジに対して,加持とミサトはエレベーターの中でいちゃつく.
子供と大人の差異が強く表現されている.


  • アスカの引っ越し荷物に書かれたドイツ語

klied ドレス
klied 20 や,klied Ⅳ と書かれているので,少なくとも20箱は洋服の荷物.

Vorsicht!! 注意!!
Nicht stürzen 天地無用
Zerbrechlich! 壊れやすいです!
Buch 本
本の荷物は確認できたのは1箱

コミックでの収録巻

新世紀エヴァンゲリオン (4) (カドカワコミックス・エース)

新世紀エヴァンゲリオン (4) (カドカワコミックス・エース)