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"The world around you is not what it seems."

NHK Eテレ 世界の哲学者に人生相談 第8回「憎しみを抑えたい」

「人を憎んでしまう」どうすればいい? (55歳 女性)1

感情を徹底的に分析したフランスの哲学者デカルト(1596-1650)

デカルトはもともと頭で考えること,つまり理性こそが人間にとって大切だと考えていた.

しかし,デカルトは,戦争に巻き込まれヨーロッパ中を転々としていた悲劇の王女・エリザベトとの往復書簡によって,感情こそが人間にとって大切であり,愛と憎しみが人間にとって最も根本的な感情という考えに至る.

デカルト=エリザベト往復書簡 (講談社学術文庫)

デカルト=エリザベト往復書簡 (講談社学術文庫)

デカルトは,
"憎しみ"と"愛"は表裏であり もともと"同じもの"である

自分の想像に騙されず 憎しみの反対の理由も考えよと述べる.

自分の想像に騙されず 憎しみの反対の理由も考えよ とは,なぜあの人はあんなことをするのか?という理由を,違った視点で考えよという意味.


思考実験では良心を考える.

良心 conscience の con は共に science は知る
なので,良心 conscience は,共に知る という意味.
良心は,誰かにこれは良い?と一瞬聞いているのだ.


ゲストのお悩みは池田美優さんの「母親が子離れしてくれない」

近代ドイツの生の哲学ショーペンハウアー(1788-1860)は 人との距離は近すぎず遠すぎずという.

『法の哲学』の中で,家族や親子のあり方を説いたドイツのヘーゲル(1770-1831)は
子供は他人にも両親にも物件として所属するものではないという.

物件とは物のこと.

近代の社会,ヘーゲルの時代は,子供は親の所有物でありで労働力という発想があった.

ヘーゲルは,家族とは社会の一部であり,けして閉じていてはいけない.社会とお互いにつながり,関連しあっていなければならないと考えた.

そして,親の使命は子供を独立させ,社会に送り出すことだという.