7/8日『方法序説ほか』から学んだこと
ただひとり闇の中を歩む者のようにゆっくりと行こう,すべてに細心の注意をはらおう,と決心した.
そうすれば,たとえ少ししか進めなくとも,せめて倒れることだけはまぬがれるだろう,と考えた.
理性に導かれずに前から私の信念の中へはいりこんでいた意見のどれをも,はじめから一挙に投げ捨てようとは思わなかった.
まず十分な時間を費やして,自分の企てる仕事の計画を立て,自分の精神が達しうるあらゆる事物の認識にいたるための,真の方法を求めようとした.
論理学
実際きわめて真できわめて善なる多くの規則が含まれてはいるが,同時にそれと混ざって,有害ないしは無用な多くの他の規則がそこにはあり,それら善いほうの規則を悪いものから分離することは,むずかしいのである.
古代人の解析と近代人の代数
きわめて抽象的でなんの役にもたたぬと思われる問題にのみ用いられている.
古代人の解析
つねに図形の考察に縛られていて,想像力を大いに疲労させることなしにには悟性をはたらかせえない.近代人の代数
人々はある種の規則とある種の記号とにひどくとらわれていて,それを,精神を育てる学問どころか,むしろ精神を悩ますところの,混乱した不明瞭な技術にしてしまっているのである.
参考文献
デカルト (著), 野田又夫 (翻訳), 井上庄七 (翻訳), 水野和久 (翻訳), 神野慧一郎 (翻訳) :『方法序説ほか』中央公論新社, 2001.
- 作者: デカルト
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
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